計画と実行75
「熱心!」なオーナーのステップワゴンと出逢う事に。
現在、「反省」している所である。今、突然!そんなランキングを始める訳にはいかないが、ずっと昔からユーモア満点のオーナー・ドライバー達がひしめく、モーターライフの門を“軽く”叩く「遊び心」溢れる仲間達の個性を分析するのもホンダ車が持つメカニズム以上に興味が沸く。そんな前置きはともかく、彼の「電話」は過去の記憶からも多分その「BEST3」にノミネートされる。何が「特別?」なのか・・。説明すると全く特別なんかでは無い。むしろ「普通」。常識的。礼儀「正しい」。じゃぁ〜「何」。即ち、完結で、キッパリ!要点が理解し易い。無駄な「話」や、「たとえば」や、「もしも」がない。実にテンポ良く話しが聞き取れ、受話器を置いた後も「余韻」が爽やか。逆に言えば、思考「回転数」の低い私達に「配慮」し
八王子から勿論、オーナー・ドライバーの操縦で来阪
て内容伝達を「匠」に運ぶ、頭の良い彼に上手く「遊んで」頂いているとも言える訳だ。そんな印象的な最初の「電話」が東京から入ったのは平日の午後3時過ぎ頃だった・・。それは実に「短い」時間だった。あれ、これ、長く「質問」されたり、「探られ」たりする事などなく、まるで長い付き合いの常連達から、来月行くから「予定」しておいてね。の、「定期連絡」の様にテンポ良くスムーズに済んでしまった。でも、受話器を置いても目的が明瞭だった彼の作業プランは手元リストに間違い無く「伝達」された。おまけにコチラの「無理?」まで快く!聞いてもらった。それは彼の第一希望する来阪予定をやや遅らせてもらう事だった。日常的に作業渋滞が発生する性質のこの種の業務は、出来うる限り「ゆとり」進行
初期の実走を終え工房リフトへ、細部/確認を実施。
で、全面協力頂いている。でも、でもですよ、初めてOSAKAまで車両を持ち込み「作業依頼」を電話してきた彼に、まだ一度も逢っていない段階にもかかわらず、幾らなんでも・・持込/予定日、遅らせ気味で・・って、言い難いよねェ〜。にも関らず、まるでもう何時ものパターンを熟知した常連かの様に、「ハイ!、いいですよぉ〜」って、「構わないですよぉ〜」って、本当に気持ち良く「日程調整」に応じて「キリ、キリ、」しない心のゆとりある紳士的な配慮と優しさには、そのクルマ以前にオーナー・ドライバーの「人間チューニング」が行き届いた人物像をもう既に浮き彫りにしていた。コストや作業内容も重要だが、信頼出来る人間性が最大のポイントだ。まだ本人には出会ってないが、もうドォ〜ン!と、「任せたか
装着されていた「市販」のスポーツ・マフラーを外す。
らねェ!」のフレンドリー・メッセージがダイレクトに感じ取れていた。さ、来阪/予定の約束の日が今からもう楽しみだ。そんな展開だから当然、最初に受けた「電話」からオーナー・ドライバー自身が来阪するまでの期間は結構、開いた訳だ。こちらも気を利かせて「予定」約束日の一週間前頃には確認「電話」でも入れれば良いのだが、ご存知の通り、日夜めくるめく「雑務」と、現場の望まぬ・・「予想外の展開」に心身とも振舞わされ、ふと、気が付くともう当日を迎えてる始末。予定カレンダーの印(シルシ)を頼りに、私自身も市内中心にあるモーターライフシステムズのサンプルルーム&オフィスに駆け込むと、オーナー・ドライバーとの「約束」の時間までにはもう余りなかった。道順はシンプル。間違えなければ
特製する「チューニングスロットル」は徹底的個体差別
実に「簡単」。しかし、例え搭載の最新ナビを頼りにドライヴしても最初はミスもあるだろう。そう心配しながら、何時も予定時間よりは「余裕」を持ってオフィス入りしている。結果、余計な心配は無用だった・・。その日、その曜日、その時間「丁度」に、彼のホンダは、私達のサンプルルーム&オフィスがある建物の前、そう向こう側、つまり公園側にまるで「当たり前・・」の様に静かに停止した。だから「電話」でのナビゲーションなどは無かった。何時も通いなれた知人宅への訪問の様にだ。しかし、驚いた。彼のホンダの前にもう1台美しいホンダが縦並びに停車しているではないか・・。そんな時、電話が入った。うん、「彼」だった・・。ア!、今、「着きました・・」。手馴れた業務連絡の様だった・・。愛車をドライヴ
1台、1台特製の「個別製作」。MLSブレーキ・パッド。
すれば・・東京→OSAKAなんて、一瞬サ!、って感じだ。もう、最初の電話から「好印象」の人物。初対面で悪いはずがない。・・それより、もう1台、同行のホンダ。気になったのでまず尋ねた。それは、このオーナー・ドライバーがOSAKA→東京へ戻る為、送ってくれるらしい。ワザワザ「並走」してきてくれたのだ。おまけにモーターライフのオフィスまでは足を運ばず、そのホンダで待機して「打ち合わせ」時間を無駄にしないよう細やかに気を使う始末。それは実に「紳士的」でマナーの良い友人だった。・・聞くと、6輪志向のオーナー・ドライバー。これは・・只のミニバン“乗り”ではなかった。関東近郊のショートサーキットではライセンスを保有。モーターサイクルで存分に余す所無く、腕を発揮している。故
中間部に容量の大きいサイレンサーを「設計/製作」。
に、ステップワゴンもシンプルでシックな仕上げだが、間違い無く「スパイシー仕様」だ。おまけに実車を拝見すると、もう「一通りの事」は完了しているではないか。普通?にイメージすればもう充分。イヤ、それどころか、完成していると言っていいだろう。だが、しかし、世間の人達が描くステップ・ワゴンとそれぞれのオーナー・ドライバーが目指すソレとは必ずしも同一ではない。カテゴリーに捕らわれない自分自身がイメージするそんなステップを「自在に創る」。そんなフリーなプランが実現出来るのがモーターライフシステムズだ。・・で、だ・・。「安目っぽい・・」言い方だが、「タイプR」風などと表現するのも“ソレ”とは違うからイヤ!だ。そうでは無く、その持てる「実力」を「スムーズ」に「さりげなく・・」引き出す。
専用「特製」ステーでガッチリサポートされた中間部。
そう言うことに「・・して置こう」。それもシンプルでスマートに・・ね。人柄につられ、初対面にも関らずあれ、これ、随分「話し込んで」しまった。まずは、現在装着しているマフラーを取外し、吸気から排気までトータルにバランス良く「最適化」を行なう、つまり「吸/排気」トータルリファイン・チューニングを採用。同時進行でブレーキシステムを「専用/製作」。そんな内容をアッサリ告げると彼は、友人が待つもう1台のホンダへ身軽に乗り込み段取り良くOSAKAを後にした。中々、カッコイイではないか・・。余韻に浸ってる場合ではない、早速、工房までTEST「ドライヴ」する。ホールド性の良いサポート感あるスポーツシートを合わせエンジンに火を入れる。感触の良い小径ステアリングを握ると、着座位置がや
「実走TEST」から戻った。まだ、まだ、暫定仕様だ。
や高い事を除けばステップのコクピットであることを忘れ「スポーツ・ドライヴィング」のイメージが鮮明に湧き上がる。計器類を確認!。燃料が無ければ補充する必要がある。モーターライフのサンプルルーム&オフィスがある市内中心は、24時間OPENのGSスタンドなど無く、早々と店じまいをするのだ。周りはオフィス街だから夜間は人口が激減する。夜でも活動的にホンダで動き回っているのは私達だけかもしれない。普通、八王子から→OSAKAまで一直線に脇目も触れず集中ドライヴしても燃料計に余裕は無い筈。しかし、今、目の前のソレは完全に「F」を表示している。目を擦るまでもない。勿論、推測だがオーナー・ドライバーがOSAKA到着後、手早く、モーターライフに向かうまでにキッチリ「補給」を
更に「追改良」を施したメイン・サイレンサーをテスト。
済ませたのだ。カラッポや、それに近い状態の燃料タンクのホンダでこれからの「作業依頼」は彼の持つ「マナー」では、許されない「ルール」なのだろう。それも無言で一言も「アピール」などしないそんなタイプの素敵!な「紳士」だ。ご存知のとうり私達は「ホンダチューニング」と看板?に表示しているが、昔どうりや、方程式どうりの、今までどうりの「普通」ではイヤだ。それは世間に点在する腕自慢チューニング屋さんが展開するスポーツモデルに限定した「改造チューニング」手法にそれほど興味が沸かない。もう少しだけ丁寧に言えば、私達がホンダ車を素材に全国のホンダ仲間を相手にチューニングを始めた1983年頃のホンダであれば多少の「改造」も役立った。しかし時代は移り今や市販車の性能は当
そうだった。「ブレーキシステム」も専用製作を進行中。
時の競技車並に向上し、おまけにSUVやミニバンでも驚異的な操縦性を発揮するのがもうスタンダード。低床、低重心、などのメーカー側のキャチフレーズはともかく、考えられない程の「潜在性能」を内に秘めた近年のHONDA車達。量産ラインでは行き届かない「必要ポイント」にオーナー・ドライバーの「改善プラン」を反映させれば、そのホンダはひと際「輝き」出す。雑談をしている間にも工房では作業が進行中だ。「吸/排気」系の製作過程でも私達が特徴的なのは、世間のマフラー屋さん、特にワン・オフ製作屋さんの様に前もって用意してあるサイレンサーA、B、C、にパイプD、E、F、を都合良く組み合わせるだけの「フレキシブル・キット」タイプでなく、全て「白紙」状態から手作業で『完全製作』専用
純白のMLSパッド、個別/専用製作の非膨張ライン。
『個体別開発』を実施する事。もうちょっと丁寧に説明を加えると、同年式のステップワゴン用を複数台/同時製作しても、それぞれの「個体差」からパイプサイズやレイアウト、それにサイレンサーの個数、サイズも微細に違う事となる。それは吸気用「チューニング・スロットル」製作でも同様の事が言える。1台づつ個別に細部が専用に「異なる」のである。車名や年式、グレードは同じでも1台、1台、そのクルマ(現車)のコンディションは細やかに「異なる」。そんな現場の状況を無視して「規定どうり・・」な、排気系(マフラーKIT)や、吸気(スロットル)を組み込むだけでは量販店や街のカリスマチューニング屋さんと同じ内容となってしまう。当時から記憶の諸氏も少なくないと想うが、私達モーターライフはホン
専用/製作スリット入りリアローター/ホース/パッド。
ダがPGMF−Iとネーミングしたインジェクションを採用したその年から今日まで、休む事なく「チューニング・スロットル」を個別/専用製作に専念している。そこにはサーキットで早く走る為だけに・・。などの単純目的とは大きく異なり、その個体の持つ特性をより「スムーズ」で「ナチュラル」に機能させる施術が折り込められる。中でも実車が工房に持ち込まれる場合では実走確認や、修正/改善が繰り返し試す機会が随所に発生する事から細やかな絞込み製作も実現出来る。したがって貴殿も愛用のホンダをOSAKAへ走らせてほしい。オーナー・ドライバー自身が見過ごした問題点や解決方法が毎回発見出来る。そしてそれに加え、何より独自性豊かで楽しい夢溢れる貴殿にも出会える事が大きな発見
吸気+排気がスムーズに連動する改良が重ねられる
なのだ。その個別/専用製作の「吸気」チューニング・スロットルと上手く歩調を合わせる「排気」システムに更なる改良の手が入る。吸気系と同様に現車が工房に持ち込まれる事で様々な手段を実際に試せ、実走から得た結果はキメ細かな改善/内容となってそのホンダに繰り返し対策される。このホンダでも走行性能は向上を図り、走行時の音量、アイドリング音共に他で無い「良質」でサイレントな「音色」にと苦心を重ねる。私達の作業で始末が悪いのは前例どうりの設計/製作・手段を後に同類車種へ同様に行なっても前例どうりの結果は必ず得られない事だ。従って、同仕様の同類車種が連続で製作/作業となっても、結局1台、1台、白紙から「個別/製作」する方式を取る事になる。そこで効率が悪い
「バージョン」を変更。今から実走TESTに出かける。
や、面倒だ、コストが合わない、などと言っていては始らない。毎回、熱意あるオーナー・ドライバーとまるで「二人三脚」の様に協力し合って「苦難」のプロセスを共に「楽しみ」自分仕様の愛着あるHONDAに改良を続ける。そんな事からも「個性的」で「タフ」な「心遣い万点」過ぎる、全国の楽しいオーナー・ドライバーとの必然的/遭遇はことさら楽しみである。そう、今、このページを地元で他人事の様に閲覧しているホンダオーナーの貴方こそ「そのひとり」なのかも知れない。裏話はともかく、このオーナー・ドライバーも私達もステップをステップ?とは想っていない。御理解頂けるだろうか・・。そう、こう言う事だ、今取り掛かっているのはステップだが、このオーナー・ドライバーはオープン・ツーシーターだ
サイレンサー内の「構造」と「抵抗」を仕様変更した。
ったかも知れないし、タイプRだったかもしれない・・。その時点での選択が偶然ステップだったと言う事だ。いったい何が言いたいのかって・・。即ち、対象車種がどんなタイプなのかは問題でな無く、今所有しているホンダに情熱たっぷりに取り組む。そんな自由な姿勢が貴重で嬉しいのだ。多分、私達もこのオーナー・ドライバーも変わっているのだろう・・。今あるHONDAを実力発揮で大切に「全力投球」。そう言う事だ・・。そして私達もオーナー・ドライバー自身も「特別」な改造やチューニングも望んでない。そんな用件なら近所のドレスアップ屋か、専門誌に度々顔出しで「又か・・?」と登場する有名「腕利き自慢」のチューニング屋にでもこのホンダを持ち込めば事は片付く・・。ワザワザOSAKAまで移動して
早朝、最終仕様の実走TESTに出かける準備中だ。
私達のモーターライフまで出向く事も無いのだ。この説明ではまだ・・「難解?」だろうか・・。ピン!や、フンッ!、っと“閃いた”同胞も居るだろうか。・・もう「言ってしまおう・・」。答えは「彼」と「私達」は電話で出会い、今回が初対面。でも、しかし、即ち、もう“感じ/閃き”合っていた。そう、「何処かで・・」だ。具体的にはステップを「肴」に、『ホンダ遊び』に集中/没頭しているのだ。これが実に楽しい。そして緊張感「溢れ」、この上なく「充実」しているそんなワク、ワク、ドキ、ドキ、出来る、ソレに取り組んで見た者だけが味わえる「特別」な世界だ。・・で、そして、彼のステップにもう一度だけ触れておく。このオーナー・ドライバーは事実「スポーツ・マン」。そう、モーターサイクルは勿論、ウインタースポーツもシーズン
サイレントで「良質」、将来への二期工事へも対応。
には余す事無く・・存分に楽しむ。だから、ステップなのだ。タイプ「R」や、「オープン・ツーシーター」では荷物が収容しきれない。時には「仮眠」場所にも早代わりするのだ。・・だが、ソコハHONDA。そのコクピットに身を滑り込ませれば全く「話は違う!」。ボティーサイズが「一回り」も「ふた回り」もコンパクトなクイック・ハンドリングで『俊敏に・・』目的地を目指して欲しい。そして目指さなければ「意味が無い」。こんな「表現」で私達の言いたい事が貴方には伝わるのだろうか。他の大勢と同一仕様のステップでは「ツマラナイ」。だからと言って今更ドレスUPや、ナンチャッテ「チューニング」も如何な物か・・。賢明なオーナー・ドライバーは「自分仕様」の目的別に愛車を提案したい、市販パーツの「ポン付け」では『統
大人しく出来るだけ「目立たない」事も重要な目的だ。
一性』ある方向に必ずしも進めない。だから、ここでは全部「オリジナル」製作。それもその固体別「車両/専用」でね。このホンダがオーナー・ドライバーの手で地元東京に戻り、将来再びOSAKAを目指す事があるのか・・。勿論、それは誰にも判らない。ましてそんな相談や計画を予めオーナー・ドライバーとしている訳でもない。・・にも関らず、第二期工事への準備を私達は全部/丁寧に済ませている。その理由は・・。そう、何時も普通に「そうしているだけ・・」。よほど特別な場合を除いては次回も継続的に“その続き”が何時でも開始出来る「段取り」だけは考慮する。例えば、このHONDAの場合、もし、エグゾースト・マニフォールドを私達の手で「特別製作」する様な事態が発生すれば、その時になって、あァ
早速、オーナードライバーのドライヴでTESTに出る。
〜最初からそう言って置いてくれれば対応出来る「吸/排気」システムにしていたのに・・なんてセリフを出さない為、既にそんな場合をも『折込済み』だ。もっと言えば、この先エンジン本体や更にその他周辺各部にまでもし手が及ぶプランが将来続々と登場すれば大慌てになる。だから「最初から」大事なのだ。そう、初対面の時からなのだ。・・誰だろう。あのステップを素材にそんな「夢溢れる」計画的なオーナーは多分いないよ。って言ってるのは。・・どうだろうか、勿論、私達にも全くオーナー・ドライバが将来描く未来計画までは「解らない・・」。工房での行程は終了した。だが、スグ、オーナー・ドライバーには引き渡さない。理由は日常的に実走環境でコンディションを見極める為だ。私達自身の愛車として「作
お馴染み?の方はご存知。左コーナーをヨイショ!。
業/工程」結果に改善箇所が発生しないか、繰り返し実走を試みる。「理解」あるオーナー・ドライバー達は勿論、一日も早く愛車を返せなどとは言わない。それどころか、「ゆっくり」どうぞ!。が挨拶だ。・・只、誤解?の無い様に言っておかないと・・イケナイ。間違っても、スロースピードで作業/進行をしていたり、のんびり構えて居る訳では無い。むしろ「逆」。それは「慎重」に、「確認!」しながら「無意味に」急がないで「腰をすえて」取り組んでいる姿勢だ。だから何時だって私達の作業スタイルにはオーナー・ドライバーの「信頼」と「理解」とそして「協力!」が全てを支えている。さて、繰り返しの実走確認を公道で済ませた。久しぶり東京に居るオーナー・ドライバーに「報告」しなければ。・・数日後、平日の
「サイレント」ながら心地良いサウンド♪で駆け抜ける。
午後、時間を見計らって「電話」を入れた。3回程向こうのコールが鳴り、相手が電話に出た。ご無沙汰で〜す。アッ!、どうも〜。もう、シェイク・ダウン済ませましたょッ。どうですか?、来阪計画は・・。ウン、イイデスョ、来週末あたりだったら・・。モーターライフさんの予定は・・。うん、それでいきましょう・・。実にスムーズ。彼は、コレ、ナチュラルで、クイックで、何時もスムーズなのだ・・。さて、これで準備OK!。とはイ、カ、ナ、イ、・・。オーナー・ドライバーが来阪予定日までの期間、まだ実走を繰り返す。それは何度も走行する事でその車両への理解も深まり、次回工房に持ち込まれた際、よりスムーズに「作業/進行」出来る事にもなる。だから私達はオーナー・ドライバーの手元にクルマが返却されるその瞬
組み込まれた「特製」チューニングスロットルに鞭!。
間まで、まるで自分自身の愛車同様、入念に「微細」な部分まで気にして手を加える事も全く珍しく無い。・・そして、それがもう随分昔からずっと「普通」だ。貴殿はホンダの「ミニバン」系をどうお考えだろうか・・。口の悪い雑誌では一時のミニバンブームの頃、走りのHONDAも「ミニバン屋」に成り下がったか?、などと“下品”な表現をしていたのが記憶にある。私達は当時も今も時代事にユーザーが要求するひとつのカテゴリーだと思っており、スポーツモデルと区別、差別、などした事が無い。それどころか興味深く観察、取り組んで来た。場合に寄ってはオープン・ツーシーターや、赤い「R」マークのエンブレムを前、後、に付けるホット・バージョン以上に熱い眼差しでオーナー・ドライバー達と楽しく熱中し
初対面から僅かの期間でもう「ふざけられる」間柄に。
、「遊んで」いる。又、そんな事が出来る全国の愉快♪な“連中”に出会えるのも他ならぬ「喜び」だ。やはり、私達は・・少なからず、「変わって?」いるのだろうか・・。ミニバンに「・・らしからぬ」パワーユニットを搭載し、独自のレイアウトや独創的な発想で生み出されるHONDA製品に理解と魅力を感じるオーナー・ドライバーはチャンスを作って私達の門を叩いて欲しい・・。多分、他の万人同様に「二つ返事?」では引き受けないだろうが、何度か「電話」で話しているうちに「意気投合!」となるだろう・・。貴殿も、ホンダのミニバンをミニバンカテゴリーで捕らえないで独自の「スポーツ化」を図って欲しい。誰に遠慮もいらない、私達と「作戦会議」をコソ、コソ、するだけだ。それはもう・・ワク、ワク、する「至福」の時間の
「念のためもう一枚」。ポーズを変え快く!OKサイン。
始まりではないか・・。ある日、1本の「電話」で突然!知り合い、「本題」の作業プランの日程がスムーズに決まれば『遠いや、面倒、』などと小言1つ言わず早速、東京→から→OSAKAまで飛んできてくれ、初対面からまるで“10年来付き合い”の友人の様なリラックス度万点で「気楽な・・」相談、打ち合わせ(作戦会議)がスッ!っと出来。・・もう、お互い「信頼感」タップリに依頼出来る関係。これはモーターライフ内だけの出来事なのだろうか・・。それとも「彼」、そう、このオーナー・ドライバー自身が持つ人間性からの現象なのだろうか・・。私達にも判らない。しかし、長年そんな「人間味溢れる」多くの人達と出会い、ウキ、ウキ、気分で楽しく刺激的な退屈する事の無い「工房ライフ」をおくれるのは私達自
「快適」なドライヴィングで市内をも少し「走る事」にした
身も実に素敵な日常だ。・・随分「話」が逸れた。彼が新幹線に飛び乗りOSAKAまで「愛すべきホンダ」、ステップを引き取りに来る日はもうソコまで迫ってる。・・言うまでも無く「約束」時間どうりに彼は来た。勿論、OSAKAまでの旅の疲れなど全く見せず、明るくフットワークも軽い。暫くぶりだがもう“判り合ってる”感じだ。簡単な挨拶を済ますと私達はもう前に止めてあったステップに飛び乗っていた。彼の手でエンジンが始動されエグゾースト・ノートと、小気味良い振動が私達の体を包んだ。そう、「生きてる」ホンダを感じ取れる瞬間だ。何度も私達「製作者」達の手で「試走」は重ね尽しているが、オーナー・ドライバーの手で、カラダで、感じ取ってこそ達成観が得られる。素敵な出逢いに2期工事あるのか。
計画と実行76
素敵!な「おとうさん」のご子息への夢を実現プラン。
週末の昼下がり、窓からの日差しが眩い市内中心にあるモーターライフのオフィスで「急ぎ」の打ち合わせで用件を終え“ホット一息”受話器を置いた途端、その「電話」が軽やか♪に鳴った・・。何時も申し上げるとおり、オーナー・ドライバーとの“その”出会いは「突然」だったり、「偶然」だったりで始る。何度か電話で相談があってプラン「実行」の場合もあれば、取った電話でもう全てが「決定」されている場合もある。結果、後者が多い・・。多分、私達の様子?はもう充分承知している様で、何を言っても始らない・・。結論は実行スタート日程だけだ。私達も出来うる限り「整理整頓」した日程運びで回してるが、対象車両が個性的だったり、更に又、ソレをも上回る位オーナー・ドライバーがユニークだったり、もっと始末に悪いのは私達自身がスケジュールをオーバーしてでもそのホンダに『没頭』してしまう癖もあって収拾がつかない。
専任担当者は自身の愛車を診断する気持ちで望む。
あ、何度か電話したんですが・・。・・って、そんな話しからオーナー・ドライバーとの会話は始った。365日「貧乏暇無し」の私達。タイミング悪く彼が「電話」をくれたその時は予定が飛び込んで席を外していたようだ。いや、実は大切に乗っているHONDA。これからも大事に「愛用」して行きたいが、「気になる箇所」も少なく無い。改造やチューニングや無意味なパワーUPじゃ〜ない丁寧な「整備」。・・そう本当の『チューニング』を施したい。そんな「あたり前」の事が随分「難しい!」んだなぁ〜。って、困ってたんですょ!。整備工場?、ディーラーのサービスピット?、うぅん・・、チョット「違うん」ですょ。って丁寧に、判り易く、そして「紳士的」に話してくれた。それより、なにより、「声が明るい」。そう、そんな“爽や
「自分自身のホンダだったら」そんなアマチュアな想い
か”な話し振りにこちらが「引き込まれて」しまった。断っておくが、私達は別に「電話」の話し方や応対で相手を見ている訳では無い!。ただ「個性的」という表現では間に合わない『魅力』溢れる豊かなキャラクターのオーナー・ドライバーと出くわす事実が余りにも驚く程多いのだ。だからここでこれからモーターライフに「電話」をくれるかも知れない貴殿にシッカリ!注意しておく・・。私達に「相談」や、「作業日程」や、コンディションの「事情説明」電話をした時、私達はもう一人の単なる“アマチュア”な「HONDA好き」の立場になり対策や作業紹介を忘れ、夢中で貴方の話に「引き込まれて」いるかも知れない。まぁ、間違っても街のプロショップや、チューニンング屋さんの様な“気の効いた”セールストークは逆立ち
「点検」チェックなどと違い私達は「観察」。興味深くね
しても出てこない筈だ。それどころかその「電話」相手と話し込んでしまう事も珍しく無い。先日も初めてもらった「電話」で興味深い内容に惹かれ随分話し合った挙句、ジャァ〜又でうかつにも受話器を下ろしてしまった。だから言って置きたい、OSAKAへ行くぞ、・・や、何時ならクルマを持ち込んでも良いのか?、・・や、来週行きたいが?、などの「具体的」内容を伝達して欲しい。何時も私達は現場でも、オフィスでも良い意味での『アマチュア』ゴコロで取り組んでいるので肝心の「仕事の話」にシッカリ!導いて貰えると良い。オッ、脱線してしまった・・。イエローカラーの小さなミドシップ・ツーシーターのオーナー・ドライバー。即ち、紹介の人物はモーターライフへクルマを持ち込むと言う。大丈夫?なのだろう
「改造」チューニング×「調律」改善/対策○が心情。
か・・。何が・・、って、そう、私達の「進行」スケジュール。「進行」しているのもあれば、「停滞」しているのもある。念の為、説明しておくと、「停滞」しているのは部品待ちや(国内に乏しい“ソレ”を求め、ヨーロッパ各国への海外手配の場合も決して珍しくない)、製作途中や、冶具作り、設計変更や試作、TESTで複数の結論に悩み苦しんでいる場合も普通の“良く有る”「日常」。各地に在りがちな街外れ、幹線沿いのスピードショップあたりでは見事な「完成車基準?」に達しているにも関らず、私達自身の感触では更に・・もう『一苦労!』難解なコースに進路を取り「やり直し」を進めていたり、何時も対象車両の数だけ筋書きの無いスペクタクル「ドラマ」はめくるめく展開されている。そんなまるで暴風雨吹き荒
それぞれの1台が持つ「特有」の個体特性を実走で・・
れる悪天候の太平洋を小型ボートで無謀横断するような「荒波」に揉まれた現在の「進行予定」にこの2シーターで黄色い小さなHONDAを作業(車両)仲間として受け入れても支障はないのだろうか・・。そう、何時も悩ましい決断だ。それは幾ら段取りを重ね尽くしても答えなど無い。オーナー・ドライバーの溢れる熱意と他にない情熱、そしてその人柄にモーターライフの重たい扉はグッ→と押され、毎回「開門」する。・・その「電話」でオーナー・ドライバーは具体的に何時持ち込めば(愛車を・・)都合が良いのか尋ねて来た。改めてカレンダーを見ても「年中暇なし」の私達、そこは数週間余裕を持って入庫頂く事にする。所が、そう言ってる間に早くも・・もう彼がMLS工房にホンダを持ち込む当日がやって来た。
人間同様「足腰」間接部、更に細密なゴムパーツも。
多分、念を押して前日に時間確認などする必要は無い!。・・っと一方的に(信頼して)勝手に決めつけ、コチラからの連絡も入れなかったが、そこは正に予想どうり、このオーナー・ドライバーも約束実行においては「完全無比」。そろそろ時間か?と、頃合を見計らいふとオフィスの窓から眼下の道路を見ると、まるでタイミングを申し合わせ“シナリオ”どうり静かに「滑り込む様」に小さなキャンバストップを上げた黄色のホンダが丁度停止した。そうと判れば、早速コチラから出迎える事(待ち伏せ)にした。オフィスのドアー前で暫く待つと、音も無く静かにエレベーターがエントランスから上昇して来た。そして止まると、スライドドアーがスムーズに開き彼が軽く片手を上げ、満面の笑顔で早足に降りてきた。アッ、コン
非調整、個別製作、専用リア補強。採寸、試作を重ね仕上げた
ニチハ、始めまして・・。勿論、当然、ココは初対面だがそんな『空気』とは全く違う。まるで何度も話し合っている「仲間」のようだ・・。彼は私達の長い年月に及ぶ基本を変えず、地味で、根気の要る「活動経緯」を充分承知しているようだし、私達は先日の電話で彼の「狙い」はもうズバリ捉えてるつもりだ。さて、落ち着いて彼のプランを聞くことにした。そう、こうだ。まるで“1/1”、乗れる黄色いプラモデルは実に「面白い」と言う(勿論、愛車を指してこう表現している)。そしてこの「玩具」を自分だけの代で手放すので無く、彼のご子息に将来必ず「譲りたい」。・・そう言う事だ。それは私達も少なからず「頷ける・・」話である。私達側も最初からまさか彼が、何処かのローカールサーキットで週末開催されるサンデー
非調整、個別製作、専用フロント補強。強靭!、強力。
レースに密かにエントリーを目論み、レギュレーション書片手に、肩で荒い息をしながら「レーサー」マシンへの改造を依頼して来たとは考えなかった。そう、彼が目指すのは「普通」の性能。即ち、純正仕様の「良好コンディション」を永続的に管理したい。要約すればこう言う事だ。だからもっとトルクが欲しいや、加給気を増設したいや、思い込みの軽量化など毛頭無い。したがって「あたりまえ」の事を、「地味ながら」、「真面目に」目指したいが、プランだ。どうやら、随分、良く『お解かり』の様で、進路補正の必要性など存在しないようだ。しかし、明るい会話もそこから少しばかり「曇り気味」になった。それは、こんなプランを理解して進めてくれる所が無いと言う事だった。特別な熱狂的マニアでもなければ、メカ
足腰の適正化、必要箇所重点補強はアピール無し。
精通の「達人」人間でもない普通の平凡な自分の「計画」を聞き入れてくれる所を悩んでいたらしい。私達はもう随分昔から、オーナー・ドライバー自身が「プロデューサー」で「ディレクター」の立場。それは、よほどの事がなければ、その「計画」は全面協力で「実行」に移す事を第一目標としている。しかし、全ては依頼主の「信頼感」が私達をその苦労を惜しまない積極的な行動力に向かわせているのだろう。とりわけ、そんな話を聞き進む間、彼が少し上を見上げ、心地良い春風の中、まるで将来、御子息と一緒にキャンバス・トップを全開に、その適度に曲がりくねった、迫り来るカントリー・ロードを、テンポ良く、リズミカルにトレースしながらドライヴする、そんなイメージを脳裏に描いているようで、その時の「印
「格段に」直進安定性が増したフィールを自らドライヴ。
象的」だった遠くを見る仕草の目線が何時までも忘れられない。結局、そんなに長い時間ではなかったが、サッパリした口調でわかり易く計画を伝えてくれたようだ。ジャ、オネガイ、シマスネ。・・ヨロシク!、って、片手を上げ、キーと愛車を預け、最初、出会った時と同じ「印象の良い」スマイルで足早に私達のオフィスを後にして行った。走行距離や年式での経年変化や各部の劣化。それは随所に渡る。どこを優先するかは、何時も悩ましいくも、本当のクルマ好きには間違い無く「楽しい」悩みだ。最新のNewモデルを素早く買い付け、目立ちたい一心から、『話題の新車』に次から次へ単に乗り回すような芸の無い平凡な「行為」とは格段に異なり、古いクルマ達との“戯れ”は、夢溢れ「妄想」と、「決断」に迫ら
「シャシーポテンシャル」をソーイングして自ら確認。
れるオーナーならではの他では得られぬ“至福”の時間でもある。そして考え尽くしても「答え」など無い領域でもある。「慌てず」、「騒がず」、「短気にならず」、「紳士的で」、「計画的に」、工期をたっぷりかけ、愛車を段階的に「復活/再生」に導くプロセスは潤沢な予算だけを準備しても叶えられる事では無い。そもそも柔軟性に欠ける「固定」概念に操られていては始らない・・。そこには私達の様な、大胆に世間の「常識」も、現場の「非常識」と、ズバッ!っと断定出来、365日そのホンダに「熱中/没頭」し、面倒な「遠回りも平気で」取り組み続ける「協力者」としての仲間が絶対必要なのだ。従って、懐かしいHONDA達を「現役」使用でガン、ガン、平気に走らせてる連中には、やっぱり一目置く以外ないので
「オーナードライバー」自らシェイクダウンで快走!。
ある。「永年」使用で二足歩行の私達人間自身も将来、イヤ、もう既に足腰に多大な負担は受けている。地球上に「引力」が作用する限り、これは議論の余地など無い承知の事実だ。いくら「4輪歩行(走行)」とはいえ、クルマも同様、走行時だけに限らず、例え『無走行保管』状態にあったとしても、ウマなどでリフトアップしていない限り、車重はずっと懸架装置系に「乗っかった」ままだ。流石オーナー・ドライバーのプランは「的」を外していない。順序から行けば絶対「優先」だ。っと、自信ありげにキッパリ「判断」。加えて、部品供給も「タイミング」を重要視していた。すべての「ブツ」が無い頃になって、いくら慌てても正に「後の祭り」。大切なのは、将来を見つめ、必要/優先順位で先行、前倒しは避けられない
ハンドリング、剛性感、ステアリングフィールに満足。
と強調!。勿論、全て順調にパーツ手配が済むわけも無く、細やかな再生/加工や、特製/専用/製作での供給不足部位のサポート作業は随所で繰り返し要求される。「潜在性能」が元来高いHONDA車は、オーナー・ドライバー自身の『思い込み』判断で好調と独断していても、実は十分に実力が「発揮」出来ていない場合が珍しく無い。それは、整備工場の単なる修理や、ディーラーでの点検整備と異なる私達が言う「本来のチューニング(調律/調整)」を丁寧に施す事で、眠っている「能力」を目覚ませる事が出来る。是非、一度、たっぷり、充分な時間を割き、ゆとりある気持ちで、愛車の本来持てる「基礎性能」向上にMLS工房へステアリングを向けてみてはいかがだろうか。きっと、今愛用のホンダは
オーナー・ドライバー満面の笑顔は、愛車の完成度。
もっと「優秀」な能力を示す筈だ。・・急がせず、・・焦らせず、・・催促せず、繊細に配慮して彼は私達に愛車の作業、進捗「状況」さえも一度も問う事無く、が、彼のモットー、スタイルだった。どうぞマイ・ペースで「進めて」下さい。それが1番。それが結果オーナー・ドライバーのホンダにも必ず上手く「反映」される。そう、感じ取っていた様だ。そろそろ「試走」を始めていますよ・・。こちらから「連絡」を入れると、落ち着いた口調で、「あぁ〜そうですかぁ〜」と、穏やかに答えた。お気に入りのHONDAを現役愛用で今後もガン、ガン、「実用/活用」。更には、御子息へオーナー継承を計画。そして、部品や、タイミングを適切に判断、決断の「リフレッシユ・リファイン」実行プランは今、始ったばかりなのかも知れない。
計画と実行77
「基礎性能」改善。吸/排気「トータルリファイン」計画。
平日の午後、予定していた時間より少々遅れ、市内オフィスにたどり着いた。ある古いホンダの作業を進行していて、充分なパーツも当然揃わず、不足の片側を追加工「修正」する事が可能か、超・精密加工を得意とする取引先工房で、長時間、担当エンジニアを交え「検討作業」を行なっていた為が理由だ。(大きな声では言えない内緒話だが、OSAKAには秘密?の仕事を世界中から依頼される腕利き工房も少なからず存在し、宇宙、軍事、各分野の難題に応じている。もっと言えば、私達が手を染める「古いホンダ」達も、肩を並べ、負けず劣らず『難問だらけ』である。)勿論、そんな想像を越える「困難極まる」裏事情をそのオーナー自身、察する事も無いだろう・・。そんな折、ディスク脇に備えたフォンが軽やかなデジタル音♪を発し、「着信」を知らせた。愛知県在住の「ユーロR」オーナー・ドライバーから「電話」が入った・・。
依頼作業車で満杯の工房を避難。事前TESTに出る。
それは穏やかな口調でユーモアたっぷりに「顛末」を語ってくれた。職業は専門学校で機械工学を教えている。当然ながらメカニズムには精通しているが、ご本人の申告によれば「メカマニア」などの種類には属さないと言う。それはともかく、昔からHONDA愛好家で、2輪、4輪問わず、Hマークの付かない乗り物を間違っても自宅車庫には持ち込んだ事がないのが「自慢」だそうだ。と、明るく笑っていた・・。で、ここ数年の愛機はコレ、「ユーロR」。改造主義派でない事から、純正仕様の「持ち味」を今まで存分に堪能して来た。結果、良く解ったのは、眠れる『潜在性能』発掘だった。そのまだ見ぬポテンシャルを味わう事無く、終わるわけには行かない。それが「結論」。早速、彼の「計画」は実行されたそうだ。
「リフト上」に登れない待機車両が工房内に「溢れる」。
市販/量販されるアフターパーツにはユーロRは、事欠かない。先ずは、信頼?の大御所、ホンダ純血ブランド、レースで活躍されるショップ・オリジナルブランド、老舗マフラーブランド、片っ端から組み込んだ頃があったそうだ。それらの何れかが「計画どうり・・」のモノならば、今日、私は、モーターライフに「電話」はシテイナカッタ。っと、語気を強め、強調した。僕は、作業の難易度も知ってるし、ルールとマナーは弁えてるから、間違っても『急がさない!・・』、「時間経過」、「完成目処」もトヤカク言わない、つまり「開発/製作」費(金)は気持ち良く出すが、余計で邪魔な「口は出さない」って・・(受話器の向こうで、冗談を交え、笑って明るくそう言った・・)。実に「男っぽい」気持ち良いキッパリしたその申し出を聞
角度を変えて手前がステップW、向こうが最終モデルBB6
き取って、「理解ある紳士」と判断!。ユーロRの依頼を受けた。事前TESTが一段落すれば、「保管リフト」で暫く休養頂く。深夜、超・時間外を工夫して「試作」から進めるプランだ。とりわけ自動車のパーツは『量産効果』で成り立ってる。しかし、我々は、1台だけの為に、「1点」だけ、又は、「数種」セットを「単品」製作依頼する。結論は、1万点製作する手間や準備も、たった「数点」だけに機械をセットするのも「面倒」さ、「手間」、「労力」は同様に必要になる。イヤ、多分、間違い無く、全く割に合わない仕事だ。しかし時間をかけながらも製作が着実に進むのは、メカ好きを想う協力精神と、長年の付き合いからだろう・・。全ての関連、応援工房、担当者に感謝だ。まず、作業進行の「場所確保」が肝心。何時
「定住地」を与えられない環境で製作/開発とTEST。
もの作業工房は「無理」と諦め。隣接、工作工房の別スペースを「予定」時間外で特別使用する事に決定。しかし、その「ユーロR」、手元に預かった時点では既に「吸/排気」系には充分“手が入って”いた。・・と、言ってもオーナー・ドライバーの申告どうり、『ポン付け』量産、市販品だが。これらは、もう充分走らせたので未練は無い、スッパリ廃棄「処分!」。折角だから、後は、もう存分に「好きに・・」ヤッテクレ!(イヤ、本人の名誉の為、当人、もっと品位のある、丁寧なユーモア満載?の言い回しである)、が、唯一の「約束」で、先方の「要望」だ。MLS「吸/排気」トータル・リファインチューニング。どんな「高性能」スポーツ・モデルでも、メーカーでの「生産」ラインで流れ作業的に「生み出される」場合、必ず、
私達が「手作り」する美しいエグゾーストシステムだ。
「量産」効果と、「生産」コストが目前に壁の様に立ちはだかり、結果、期待を込めて、その車両を購入に踏み切った熱心な愛好家を後々がっかりさせる、明らかに規模が大きい小回りの効かない大メーカーならではの手抜き「手段」が用いられてる。残念だが「量産」効果?とはそう言うモノだ。つまり、自動車メーカーでは立ち入れない細やかな「手仕事」こそ、私達とそのオーナー・ドライバーの、唯一、・・ジックリ・・タップリ・・オリジナルに“味わい尽くす”楽しみ満点な、心置きなく出来る「遊びの領域」と言える。「お解かり」頂けるだろうか・・。順序から整理整頓すると、「吸/排気」に行き着く。意味不明な電気チューニングや、複雑怪奇なメカイジリの前に、ハッキリして置きたい・・。「吸気」と「排気」をその対
「ホンダサウンド♪」を奏でる高効率な楽器でもある。
象となる個体のホンダを工房に持ち込み、丹念に実走を繰り返し、1台キリの吸/排気「装置」として、同時進行で『単品製作』する。結果、これに勝る他の「手法」は無い。「吸気」効果を安定向上させる最良の手段は、永年の製作実績を持つMLS「チューニング・スロットル」。ここではインダクションBOXやエアーフィルターなどの効果に頼らない、シンプルで結果が明瞭な、「右足」連動のダイレクト感極まる、敏感バタフライを採用。更に、私達は前もって各種のスロットルを事前製作する方法を昔からとらない。それは同年式、同モデルでも、微細にスロットル仕様は異なる。それを見極め、指差し確認!してから「試作」製作に入ってる。それも1車両、1機製作でなく、仕様を変え、「数種」一機に作りこむ、贅沢な
一見、「ノーマル然」なリア・フォルムは狙い!どうり。
話だ。だから、時間も手間も必要になる。それが本来「趣味」と言う物では無いだろうか。「吸/排気」に悩む貴殿もOSAKAを目指して欲しい。クルマも人間同様、「呼吸器」系を整えてあげて欲しい。手軽に揃う、量産KITでお茶を濁さず、一緒にそのHONDAで「遊んで」みよう。勿論、そのプロセスも楽しさ満点だが、アレ、コレ、貴方とそのホンダを肴に夢ある議論が出来るのは、オリジナル製作ならでは「醍醐味」。出会いのきっかけはそのホンダでも、今後の展開はもっと面白い例も続出。地元周辺だけの狭い行動半径に留まらず、重たい腰を上げればそこに新しいHONDAの世界が・・。その愛車をドライヴすればモーターライフはすぐソコ。私達はそのホンダと、それを愛する貴方に出会えるのが楽しみだ。
計画と実行78