ホンダ車のチューニング情報 ホンダデルソルアヴァンシアアコードSIRオーガニックチューニング
計画と実行68
MLSオーガニック・チューニング/CR−X・デルソル
一時期、熱狂的に「サーキット走行会」にのめり込む・・。それは何も特別な事では無い。クルマ好きが辿るステップのひとつだ。しかし残念なのは年齢と共に、生活環境にも変化が出て、周りの家族や諸事情から誰しも「サンデーレーサー」を卒業する必要性がある。想いは残るが、現実は異なる。しかし、経験も積めば走りも変わる。日常の社会生活に自分なりの『スポーツ』を取り入れて暮らす知恵も閃く。勿論、その時の愛車が「スポーツ」2シーターであればなおさら良いが、特にソレに拘る事はない。愛用のソレがHONDA製でさえあれば、私達は沢山の「実例」と「手段」はご教授出来る。重要なのはそんな事より貴殿が>>OTONAのフィールで駿足を目指す!<<生活に上手くスイッチ出来るかだ。
CR−XデルソルSI−R/発売当時「太陽のスポーツ」。
クルマ「好き!」。なかでも、私達HONDA「趣味生活者」にとっては、時代がどう変化しても、自分自身に関わりのある“乗り物道具”には無関心ではいられない。偽善者でなくとも、少なからず意識を持って日常を送っていれば、今、地球と言う、大切な唯一の“乗り物”が、単なる経年変化や自然劣化で、呼吸困難に到っている訳では無い事は承知の筈だ。元気の良いスポーツ車種はみんな揃って本籍をサーキットに持つのは居住者の全く自由だが、様々な価値観はともかく、地球で同居をする以外その手段の選択が無いオーナー・ドライバー達の昔ながらの「高性能感」や、「改造主義感」も、修正プログラムが必要。一昔前のレーシングカー並に高性能化した現在の市販車達。それらへ昔ながらのスポーツマフラー交換や、更なるエンジンパワーUP手段。それよりも、量産行程で到らなかった「細部/改善」が今、望まれる。
島根県在住デルソルとロータス好きな聡明な紳士だ。
“当時”の大切?なカタログを、ワザ、ワザ、引っ張り出してきた・・。オープンエアー・クルージングを楽しむのに、もう面倒はいらない。丁寧に太めのアンダーラインも引かれ、こんなコピーが目に付く。全車にオープンルーフを標準装備。マニュアルのオープンルーフは、軽量のアルミ製だから取り扱いもスムーズ。サイドロックを解除するだけで、カンタンに取外すことができます。さらに、SIRでは、電動でルーフを開閉できる。画期的なシステム「トランストップ」(電動オープンルーフ)も用意しました。・・更に続く。走るヨロコビがいっぱい。陽気で開放的なエクステリア。眺めているだけでワクワクしてくるような、躍動感あふれるフォルム。クーペと、オープンが一体に、新しいスタイイリングです。と、書かれてあった。
「吸気」と「排気」だけを“操り”効率改善を目指す!。
実走から戻り、リフトUP。施した対策に更なる改善が加えられ、又走りに出る・・。最速水上バイクのチューンはスタッフだけだ。
6万キロをオーバーしたが、乗りなれたせいか・・?、「不満」と、少なからず劣化、消耗の「不安」も出てきた。どうなんだろう・・。実際、愛車はいつ頃まで乗る事が出来るんだろう・・か?。相談の中で、これは上位を締める内容だ。話は飛ぶが、確かHONDAスポーツS800が生産されたのは、1966年〜1970年までの間だ。しかし、現在国内でも実動車での“エス”の現存率は目を見張る・・。更に溯る事S600では1964年からすでに発売されていた。塗装技術や剛性、あらゆる面で現在のクルマ造りほど充分とは言えなかった時代に生み出された小さなスポーツカーが現在も現役で活用されているのは、それが特別なクルマだっただけでなく、それらを所有するオーナー・ドライバー達の本物を見抜く誇りとプ
入念に組み上げたチューニングスロットルを仮組み。
私達が昔から製作を続けるチューニングスロットルは、口径サイズを自慢するのでなく、吸/排気効果のバランスを重視する。
ライド。そして不屈の熱いスピリットがその時代感を遥かに超えるものだからだ。そんな折、島根在住のロータス好きなデルソルオーナーから丁度電話が入った・・。来阪予定の都合確認だ。シンプルで明快。正統派デルソルオーナーだ。詳細を伺うまでもなく、受話器の向こうから「改造・・×」ではなく、「改良・・○」だょ・・!。が、意志/伝送される。オーナー・ドライバー自身のOSAKAでの、その後々・・の計画も連動する関連があって、その予定日から上手く逆算のうえ日程「調整」だ。最初の電話でOSAKAまでの道順は簡単に確認した。頂いた電話のテンポが良かった事もあって手短で、ちょっと説明不足だったか・・?。そんな心配は実際全く無用だった。キャプティバブルー・パールのそのデルソルは
出来うる限りスムーズに純正エンドマフラーに導く。
『スーパーノーマル』チューニング。そしてオーガニック仕上げだ。テールエンドマフラーは純正品の持つ特性をフル活用する。
途中で道案内の電話確認も入る事などなく、全く私達のナビゲーションはゼロ。最初、一回の電話で、約束した日の、約束したその時間ジャスト!に、深く美しい緑に包まれたOSAKA市内でも屈指(国際級のテニス施設)の大きな公園の前にある、モーターライフシステムズ市内オフィス&サンプルルームのガラス越しに確認出来る目前に、そう、今停車した・・。そして間も無く到着のデルソルオーナー・ドライバーから電話が入る。実にワク、ワク、楽しい瞬間だ。最初の問い合わせ電話から、到着まで寸分の狂いや変更もなく、サラリと約束を実行するア・タ・リ・マ・エ・の“スマートさ”に舌を巻く。テーブルにあるミディアムグレーのデジタルフォンが二度ばかり元気良くコール音を鳴り響かせた。送信主は勿論「彼」。当日朝、予定を遣り繰りして島根からのロングドライブにもかかわらず全く疲れを感じさせない、シャキッとしてそ
「イエ」それはイケマセン。などと言う間もなく頂いた。
それもなんと 山陰[限定版] 山陰旅路で名物菓子は どじよう掬いのまんじゅうよ ♪アラ、エッサッサー♪ ・・っとある。
れでいて「しなやか」な口調だ。・・♪山陰名物 荷物にゃならぬ 聞いてお帰り 安来節 ♪関で見そめて 大社で結び 末は松江の 嫁が島 ♪わたしが出雲の 神様なれば 添わしてあげたい 人がある ♪玉造ホンニよいとこ 一度はおいで お湯の中にも 花が咲く ♪大山お山に 朝日がさせば 皆生温泉 お湯が沸く・・ 全国菓子博覧会でも名誉無鑑査賞を受賞の山陰銘菓だ。今、着きました・・。どうぞ、お入りください・・。チャイムが鳴る・・。そしてドアーを開ける。そこには素敵でやさしいスマートな笑顔が微笑んだ。デルソルと、英国ロータス車をこよなく愛する紳士は、話を伺う程、スポーツカーをスポーツ道具としてだけ扱う生活より、日常に上手にデルソルを持ち込む「技」を自ら実践されてい
今から実走TESTに出る、片手で数えれぬ回数だ
プロトタイプを踏み台に今回、中間パイプの要所を3箇所改善/改良を加えた。結果は繰り返しリアルに実走TESTで判別する。
た。「手に付いている・・」と言う表現が正しければ、デルソルを預け、帰り際、電動トランス・トップを開閉させ手際よく手荷物を取り出した仕草が実に「カッコ」良かった!。イャ、違う「流れが」出来ている。と言った方が良いのかも知れない。そして作業に預かったデルソルのスペアーキーには、シックなロータスのキーホルダーが「さ・り・げ・な・く」付いていた。デルソルに限らず、極端な「変化率」を徹底追求するのなら、排気量の増大させたエンジンを載せ買えれば事は足りる。「吸/排気」チューニングでも、まるでサーキットアタック仕様の如き構造を採用すれば、近道でデルソルの「爪を研がす」事は困難で無い。空気を汚さず、サイレント。勿論フォルムも純正然が、オーガニック・チューニング・ナチュラル仕様だ。
フロント側から、純正リアエンドサイレンサーを見る。
純正仕様のパイプサイズとは異なる太さの中間部が出来上がった。純正フランジに接合する為、専用のフランジを設計/製作。
「吸/排気」トータル・リファインチューニング“オーガニック”仕様。これも将来への大切な基礎環境作りだ。今後、エンジン本体へのリフレッシュ・リファイン・オーバーホール実施や、経年/劣化からクラッチシステム、フライホイール対策など、原動機である、パワーユニットに手が入れば、そこで得られる結果は実に「一目瞭然」だ。微細な改善/改良は、最後に総合点として確実に「効いて」来る。もう一度、念を押して置く。市販されるサーキット走行用のマフラーKITや、ストレート形式で限りなく抵抗が低減されたエグゾーストシステムを製作すればそれは近道だ。昭和の時代から繰り返された手法は、新しくないだけでなく、オーナー・ドラーバーへの人格や品位も問う。有り触れた技では紳士の満足はない。
右奥に、テールランプが輝く。今、実走TESTに出た。
正面奥が、CR−X。手前は昔のオープン2シータースポーツ。デルソルど同時進行で懐かしいHONDAも現役でチューニング。
工房は深夜になるほど活気づく・・。それは時間など忘れて夢中になるからに他ならない。既に、メーカーが生産を打ち切って時間が経つホンダ車にも多くの宝石はある。問題は諸兄が“それ”に「気づくか・・?」、「見つけられるか・・?」だ。殆んどの場合、それらの大切なパーツは製造中止。いや、必ず!そうだ。それは、ないモノを「工夫する」事からまず始る。言葉にするのは容易いが、そう簡単な「工夫」では解決出来ない場面も日常だ。おまけに始末が悪き事に、私達モーターライフシステムズでは、それを性能チューニングまで上手く織り込んで現役続投を目指すのだ。まるで巧みな作者が入念に練り上げた、ハイレヴェルな「推理小説」を次々解き明かすように。だから素敵な「趣味生活」は眠れない。
これがリアエンド。勿論「純正然」。ココが狙いである。
テールエンドは「さり気なく」純正。裏の目に見えぬ苦労や細工は表に出さない。シャイではなく「スーパーノーマルチューニング」
再びエンジンに火を入れる。実際、相当数の試作チューニング・スロットルと、実走TESTで細やかに調整を重ねてきた。ただし、今回のルールはエンジンを開けない。そう、空気だ・け・を・「最小限」で「最大限」に操る。そう言う事だ!。やや深めにアクセル・ペタルを踏み込む。チューニング・スロットルが「気忙しく」深呼吸を繰り返した。サウンドを聞く?。うん、純正とは明らかにに異なる。間違っては困る!。ブゥオゥン〜、ブゥオゥン〜、などと品位の無いノイズは出ない。無理無く、スムーズにエンジンにフレッシュ・エアーが吸い込まれ。不要となった排気は純正触媒を通過。改良されたフランジから特製の中間パイプに導かれ、探し込まれた独自カーブを描くコーナーをハイスピードで抜け、純正テール・エンドサイレンサーにジェット・コースターフィールで到達。「不要」ガスは、シッカリ「浄化」、シッカリ「消音」され排出される。
オーナー・ドライバーの手で「ナイト・ドライブ」に出る。
そう、もう一度「言う・・!」。オーナー・ドライバーの好みで“その”ロータスのキーホルダーはシックなデザインのレザー製だ。
「祝い事」だった・・。オーナー・ドライバーが告白してくれた。その日の結婚式(知人・・)に間に合わせる為に折込済みで計画していたんだ。そうなれば前日の今日、OSAKAに入っていないと、島根からは時間の都合、間に合わなくなる。そんなミッション?に私達は答えた・・。クルマのチューニング計画も人間の行動プランも効率良く「一筆書き」がベスト。そんな会話は車両持込時、初対面での話。合理的に計算されたデルソル・リファインと、クルマ生活案に、話し込んで、感心していられる期間や余裕は無い。充分だったつもりでも、「予想外」の展開は何時もの行事だ。そも、そも、予め準備出来る「方法」が無いのだ。1台、1台、「パーソナル・チューニング」するには、計画と同時進行で取り掛かるからだ。
回転を保ち、スパッとクィックに「レフトターン」に入る。
超高層ビルの美しい夜景を横目に、直線で滑らかにリズミカルで「1つ」づづ、シフト・ダウン。的確にブレーキングは完了!。
「同乗」させて頂いた・・。その昔からささやか事でも私達は面倒がらず必ずオーナー・ドライバーとの同乗/走行に出る。理由は簡単だ。「クルマに聞く為」だ。何がどうして、どうなったのか?。100の説明より1の実走に限る。それもオーナー・ドライバーの「手」で走らせて頂くのがなにより確実!。そこには「真実」だけが確認出来るからだ。この間「夜」前を通ったら(・・モーターライフシステムズ/市内中心に設置してあるサンプルルーム&オフィスの前の通りを偶然通過した時・・)電気が消えてもう、真っ暗だったょ。余裕で?、イイょナァ〜。モーターライフさんは定時終了で。って、HONDA仲間の知人が電話して来た時、うらやましそうに話してくれた。それは細やかな「お気遣い有難う御座います・・」。しかし
都会の夜ならでは。イルミネーションをバックに試走。
エンジンの「唸り声」が一段と高くなってデルソルが駆け抜ける・・。そこには爆音やノイズは広がらない“OTONA”流だ。
残念だが実際の答えは「異なる」もの。知人が思い込んでいるほどの「定時終了?」とは逆。私達のそんな時は決まって『コレ!』だ。まず、工房に「缶詰」になっていなければ、フォトが物語るとうり、オーナー・ドライバーのパッセンジャーシートに潜り込み、試走に出てる・・。「感心!」するのは何時もの事だが、私達が出会うオーナー・ドライバー達は運転が上手い。しばらく自分の手を離れていた愛車に乗り込む。戸惑うものだが、一呼吸。実に冷静だ。場合によっては、懐かしい表情になり。あぁ〜やっぱり「コ・レ・ダ・ナ・ァ・〜」を発する同胞もいる。シートポジションを合わせる。サイドミラー位置を合わせる。ルームミラーを修正。「スタートエンジン」だ。都合、少し遅い時間での合流となったが、時間は正確だ。
電動オープンルーフ(トランス・トップ)を作動中!。
夜の遅い時間。それも明日、知人の祝い事を控え煩雑な事を承知でお願いした。「トランス・トップ」動かしてみて〜。イイよぉ〜
約束の時間ピッタリ!に来て頂いた。自慢しておこう・・。私達が出会うHONDA仲間は本当に約束には「正確無比」。他府県に在住のホンダオーナーと電話で打ち合わせ。そんな時でも、数ヶ月先の日時を一度だけ決めてしまえば、もう「完璧」。実に驚く。最大10分と違わず、到着する。それが新潟であれ、仙台であってもだ。もっと感心したのは、ウインターシーズン道路事情が乱れていても狂いが無い。下手をすると私達より早く、市内/中心にある、モーターライフシステムズのサンプルルーム&オフィス前に到着。既に、鼻歌まじり♪のコーヒーブレイク中で、好みのミュージックに合わせリズミカルに頭が動いているのに遭遇する事もある。決して当方も、随分早めの到着にも関わらず、恐縮する始末だ。
心地良いモーターの作動音でアクロバティクに締まる。
無作法?にお願いした。手間なルーフの開閉儀式にも、「嫌な顔」ひとつしないで無理を聞いて頂いた・・。「ほら・・ネ」って!。
今さらながら感心するのは、今ではポピュラーになった「鉄板屋根/複雑開閉装置」をこの当時から採用していた事だ。中には、オープン2シーターには重たかろう・・。と、余計な心配をする者もいるが、まさか、自動車メーカーも、量産乗用車でトライする事は無茶。しっかり役割を果たした事になる。それより、何より、このオーナー・ドライバー。初対面の時も、今回も、周りの手荷物をトランク部に収納/引き出しする際、しばらく見とれて仕舞うほど、手際よくルーフ開閉を行なう。もし、デルソルオーナー達の間で、電動ルーフ開閉スマート「チャンピオン大会」なるものが開催されれば、彼は間違い無く初代チャンピオンに輝き、そびえ立つ輝くトロフィーを確実に手にする筈だ。ここで私達が推薦しておく事にする。
OK!“OTONA”の駿足『さ・り・気・な・く』味わう・・。
ほら!ね。お洒落でしょ・・。ボディーカラーも、ホイール選びも、オーナー・ドライバー自身のウェアー・コーディネイトも・・。
「環境重視!」。重い言葉だ。しかし、環境“ブランド”だけが一人歩きしている様にも見えるのは気のせいだろうか・・。つまり、環境を守る「ゼスチャー」の裏で環境を犠牲にしてでも無神経に「演じ切る」。難しい話?はともかく。私達が実施する『スーパー・ノーマル』チューニング。それは出来うる限り、改造/加工を施さず、目指す成果に到達する手段だ。勿論、汚さず。騒音も抑え。目立たず。それがMLS「オーガニック・スタイル」。人目に判別がつきにくいのはまるで普段着の生地や素材、裏地がひと味違うのと同様、痛快ではないか。純正マフラーや、ノーマルエンジンを侮ってはイケナイ。素材の「潜在性能」を引き出すには「剥き出し」チューニングを越える手間とオーナー・ドライバーの“センス”が必要だ。
計画と実行69
MLSオーガニック・チューニング/アヴァンシアV6 3.0
自慢では無い・・!。LEGENDに続き、レジェンド。その次も当然?レジェンド・クーペ。と、工房内の「作業/進行」車種がLEGEND尽くしになる現象が起きる。勿論、それがアコードの事もあれば、CR−Xでも全く不思議はない。それも全部年季の入った年式の手強いコンデションの“ソレ”だ。朝、メイプルシロップをタップリ染み込ませた厚口トーストをやや「控えめ」に焼き上げ(ココは大切な加減)。80年代の中盤、手に入れたカップで熱いコーヒーを口にしたその日の午後。富山県在住のオーナー・ドライバーから「電話」だった。殆んどの場合、作業内容や製作希望範囲や来阪日程の都合。そして、次はその「計画中」の予算などが先に伝えられるようだ。・・でも、コッチからすればそれより先に一番知りたい
富山330とても「大好き」な、V6アヴァンシアだった。
のは「車種」だ。そう「車種名」。言っておくが、当然、対象がHONDA車でさえあればガッカリするような事は全くない。「誤解」の無い様、説明を加える。それが実に「平凡」で、最も「ポピュラー」なシビックのタイプ「」や、インテ「」だった所でも、我々は皆が想像するほど大きく落胆したり、肩を落とす事はない。そのユニークな作業「依頼内容」や、個性豊かなオーナー・ドライバーの熱心ならではの「持ち味」にワク、ワク、期待もしているからだ(・・だからと言って、不思議?な依頼も困りものなのだが・・)。内緒だが?折角なので私達が「ウフ!・・」っと、キラメク車種は何か・・。気を悪くしないで聞いてほしい。軽商業車だろうか・・。コンタクトを取ってくる相手が言うには、それも農家で長い間酷使され、お爺ちゃ
もう一回言っておく「大好き」なアヴァンシア。工房にて
んから譲り受けた・・。などと言う、まるで作った様な「シナリオ」が付いていれば尚よろしい・・。結構ドキ、ドキ、してしまうかも知れない。そこで私達がそのコンタクト相手の酷使軽トラのオーナー・ドライバーに尋ねる・・。そうすると、その相手は意外にも「落ち着いて」こう答える・・。色んな所で相談してみたけど、“そんな・・”軽トラに手を入れるより、結構、程度の良いインテあるよ・・。「み・た・い・な」話で、この計画全然「理解」されないんだ!・・。で、この「手の話・・」はやっぱりMLSさんだろうか・・?。っと思って「電話」したんです。結構、いや!本当、真面目に「リフレッシュ」や「役立つチューニング」。実行したんです・・がぁ〜。オーヴァーに言えば、この時点で私達のオーナー・ドライバー個性的イメージは多
サスシステム周辺アーム&ブッシュ、ブレーキを入念に分解。
分、12500rpm程には達しているだろう・・か。言い方を替えれば、私達の感動する「同調/回転数」を共有出来る(難しい?表現だ・・)相手で、嬉しくなっている筈だろう・・。入魂、タイプ「」オーナー・ドライバーの名誉の為に言っておく・・。私達はメーカー自身お墨付きの高性能モデルが嫌いなどと言う事は全く無い。むしろ「大好き!」だ。やや、血が“踊らない?”のは、学力がある子に勉強を教えるより、「普通そう・・」な子だが、その向こうに隠れた個性溢れる眠れた「潜在能力」を引き出す手法が、より私達流の「好み」なのかもしれない。だからその「電話」口でオーナー・ドライバーに、車種は何ですか・・。っと尋ね、その返答が、アヴァンシアです。っと、返った瞬間は、うぉ〜っ!。っと、小声を思わ
入念な点検/整備とチューニングは同時進行で進む。
ず上げていたかも知れない。だからと言って私達は常に「冷静?」だ。車種で選り好みなど存在しない。ホンダ製であるだけで、もう幸せたっぷりなのだ。・・ただ、V6/3.0リッターならではのオーナー・ドライバー以外はご存知ない夢中になれる動力性能には「溜息」がこぼれる。その日は、やっと完成なったアヴァンシアにオーナー・ドライバーと同乗して交通量が少なくなった高速道をTESTドライヴしていた。「特製」チューニング・スロットルと、エンジン「調整」。そしてハンドメイドのスペシャル・エグゾーストシステムを組み込んだシンプルな仕様だった。それだけに何度も根気良く、個体差を求めて作りこんだそのセットは予想外のフィールを発揮し、右足の運動量を遥かに越えるパフォーマンスで駆け抜けた・・。
「役目」を終えてしまったブレーキ系アーム/ブッシュ。
まるで、地球+土星+金星+木星+太陽すべてが、一点に瞬時に重なった様な「ミラクル」な瞬間を体感した私達は、その日以来、奇跡のフラッシュバック体験からアヴァンシアを忘れる事が出来ない。勿論、それは数年前のまるで「夢」のような「現実」の体験談だ。そして最初の「電話」から数週間後、その富山在住のオーナー・ドライバーは全く迷う事もなく、正確に時間どうりOSAKA市内中心にあるモーターライフシステムズ前に事も無く滑り込んだ。実にスムーズな移動だ。何時も述べる事だが、私達が事前にイメージするそのオーナー・ドライバー人物像は、毎回、気持ち良く「裏切られる」。「電話」での打ち合わせでは、ホットでエネルギッシュ!に受ける印象も、実際、対面すると、物静かで、社会性あふれ
小さな「樹脂」や「ゴム」のパーツも絶対無視せずリフレッシュ。
る振る舞いと紳士ぶりには「瞬間芸」のような“にわか”HONDA『道?』を追い求めていない事がよく判る。しかし、ここで勘違いしては困る。そのハートは他を比べるまでも無く激烈に「熱い!」。まるでシルバーメタリックのベーシック4drセダンに、猛烈ピックUPと、ウルトラ・トルクを発揮する超軽量コンパクトエンジンを「隠し詰めた」。と、表現すれば、やや「適切」だろうか。即ち、オーナー・ドライバー自身、もう既に「羊」の皮をスッポリ被った「狼」にチューニング済みなのだ。共に考え、共に理解し、共に前進を望む、賢明なオーナー・ドライバーは眠れるアヴァンシアの「潜在性能」を今出来る方法で有効に「掘り起こす・・」プランだ。何も“ホット・マシーン”でもないアヴァンシアに性能・・?「チューニング」なん
新品が手配できない場合も手段を惜しまずあらゆる「対策」。
て・・。と、首を傾げる向きもある。アヴァンシアの知らざれるポテンシャルについてはもう先に話したのでここでは省く。意味も無くサーキットを繰り返し周回を重ね周回タイムを削るだけが性能追求でない。日常での実用愛用を続けるうちに、劣化/消耗を来たす部位に再生/整備を入念に実施する事で、新車時とはふた味異なる、「復活チューニング」を遂げるのだ。サスペンション・システムを「リフレッシュ・リファイン」。とても簡単そうに聞こえる部位だが実はそうでもない場合がある。作業対象車両が概ね最近のスポーツモデルであれば交換KITや、関連パーツは出回ってるが、懐かしい車種やマイナー・グレードとなれば最初からサスキットなど無い。それどころか、その年代のクルマになればすでに純正パ
驚かないで欲しい。「吸/排気」トータル・リファインチューニング
ーツのストックさえもメーカーにすらなく、まるで「新しいホンダに乗り替えれば・・?」。っと言わんが如く様々な高く厚い壁が次々出現し、その行く手を阻む・・。もう少し詳しく言うと、だから「楽しい」だから「困難」だから「工夫をする」だから「のめり込む」。私達やその同胞達は、他から見れば「困難な道」ととれる内容でも寧ろそのプロセスさえも恐ろしい程ウキウキ「楽しんで」しまう・・。潤沢な予算さえあればパーツ交換の嵐だけで片付く単純な領域でない事が、私達の「再生」手段や「復元」方法をより「進化」させ、新車時“以上”の性能/復帰を目指す事が出来る。おまけにその完成した少し懐かしいHONDA車はもう街ではライバル車さえあまり存在せず「優越感」も満点!なのである。もう、お解り頂けるで
チタンやステンでサイレンサーを設計する事でけが能でない。
あろう・・。作業部位を問わず覚えておかなければならない事。それは分解/作業箇所でのコンディションだ。無闇に部品交換や改造を施せば「最良の手段?」とはなり得ない・・。使用/進行中のクルマには新車時には得られない『程よい・・馴染み!』があるからだ。分解/作業時には入念にその『馴染み・・代』を無視せず、巧く「活用する」事が重要ポイントだ。サスペンションシステムをリフレッシュ・リファインすると同時に作業を進めているのは「吸/排気」トータル・リファインチューニング。呼吸器系の根本的改善は私達人間同様、最も大切な仕事。勿論、エキサイティングなリアビューを目指し、ドレスUPカーよろしく、左右デュアル出し構想や、左/2本・右/2本の左右4本出し計画など、一見派手で「心躍る」
消音「効果」を低下させず排気「効率」の向上を徹底的に図る。
プラン?は“OTONA”の駿足を目指す「オーガニック」チューニングにはミスマッチ。乾いたHONDAサウンドはサイレンサーを「計画/設計」する事で達成出来るが、あえて純正サイレンサーに改善/改良を施し、静かで効率の優れた排気システムを目指した。時間や手間から見れば、圧倒的に新設計のサイレンサー製作が「楽」。純正、潜在「性能」を徹底「追及」する独自の手段だ。もう「吸気」側は既に複数個のMLSチューニング・スロットルを製作し、組み込みを待っている。神経を集中させ純正マフラーを慎重に切開。今、オーガニックスタイルのエグゾースト・システムにあえて私達スタイルの「改善/改良」を持ち込む。ポン付けスロットルなどと仕様が根本的に異なるのは、製作中のこのアヴァンシアだけ
「こ・っ・そ・り・」細工部は後で見えない裏側で閉じる。
の個体コンデションを探り、仮組みのMLSチューニング・スロットルで慎重に実走を繰り返す事で、最終モデルに絞り込む「適合度」の差だ。根気良く、走らせてはマフラーを「改良・・」。更に走らせてはチューニング・スロットルを幾度も「組換え・・」。そんな手順を何度も丁寧に翌日も、その翌日もそのアヴァンシアに“出来具合?”を「聞き・・」ながら、細部に改善を加えやっと見つけ出す。そこまで“手・を・入・れ・た”MLSチューニング・スロットルや改良マフラーは、その車両ならではの個体「特性」を追い求めて製作されているので、市販品とはもう比べるべくもなくその開発車両「完全専用品」だ。このモデルはエグゾースト・システムがS2000などと同様、左/右両側に振り分けられたデュアル・レイアウトのテール
デュアル・サイレンサー(反対側)も施術後に閉じる。
サイレンサーを備える。即ち、(細部/工作)×(脱/着作業)も含め2倍相当の手間暇が必要な作業内容となる。だが、しかし、オーナ・ードライバーの有り余る遊びの「心得」も含め、誰も根を上げない・・。それどころか、完成リア・ビューが「寸分の狂いも無く」車両持込時と同じイメージ、同じフォルムを留める事が可能なのか、真剣そのもの。考えてみても頂きたい。「吸/排気」ゾーンだけをピックUPしただけでも、実走を重ね、脱/着、改良、修正を根気良く繰り返し、なんと車両持込時点と「同じに見せる・・(ノーマル然)」などと言う結末は、私達とその私達の門を“密か?”に叩く!「個性的」な同胞以外、そんなに数多いモノではないだろう。作業の領域を遥かに越える「集中」のあまり、フッと気が付くと随分
新たに製作されたサス・システム、ローター、パッド。
夜も更けていた・・。「イャ!」、夜も薄っすら既に明けかけていた・・。「マ・ツ・ワ・ル」箇所を出来るだけ「同時進行」で一筆書きに対策を施す!。サスペンションシステムとその周辺。ブレーキシステムとその関連部位一式。日程と予算が許せば「そうする事」が「最良」。それは周辺あたりを別の機会に小分けして作業する費用の無駄だけではなく、不必要に同類箇所を何度も脱/着するのは感心しない。悪戯にその周辺に不要なストレスをかける事にも繋がる。更に、単純に市販KITを取り付けるのではなく、この車両だけに白紙から製作するチャンスなのでTESTでの実走結果への対策もより「明快」になる。つまり、私達が実施している工作内容は「交換」作業ではなく、「開発/改良」製作なのだ。驚かないよ
NEWローター、サスKIT、アーム、非膨張ホース類。
う、もう一度言う、ここに組み込まれるパッド「コンデション」も、サスペンション「フィール」も、ローター「タッチ」も、非膨張ブレーキホース・ラインも、この個体車両だけ『限定仕様』で通販製品や市販品との関連性は徹底的に「ゼロ」である。結果、全部『オリジナル仕様』。もっと正確に言うと、完全『自分ブランド製』。市場のアフターメーカー・パーツに目移りして知名度や、巷の評判で「運任せ・・」に選んだ“それ”とは適合度は雲仙の差。私達が扱うブレーキやサスキットは全部こう・・。対策/改善する箇所に影響力を及ぼす必要/部位を調べ上げ、丁寧に処置を施す。そんな手法をさっきも述べた『マ・ツ・ワ・ル』箇所と呼んでいる。無駄や思い込みを徹底的に省き、重要/必要ポイントに惜しまず、集中対策を施す。
リアサスKIT、スリットローター、専用パッド、Bホース
「美しく」リフレッシュされたリアが組み上げられた。リアパッドも勿論MLSロゴ入りのこの車両だけの「専用品」。専用コンパウンドで仕上げられた純白パッドのセンター部にシンプルなブラックロゴが鮮やかに浮かび上がる。ローターもこのアヴァンシア専用に準備した放射状スリット入りだ。キャリパーも分解/整備されオリジナル・セッテング。ご存知のとうりアヴァンシア専用のスリットローターや非、膨張タイプ・ブレーキラインなど“ツルシ”KITで市販されているわけは無く、全部一から製作したこのクルマだけの専用品だ。このアヴァンシアの為、味付けを替え何種類ものサスペンション・キットを組み上げ試してきたが、ほぼ最終決定モデルと呼べる仕上がりのサスKITも組み込んだ。派手さを嫌い、乗り味を損ね
製作したアヴァンシア専用の非・膨張ブレーキホース
ない目的で純正形状/純正フォルムにも「計算ずく」での仕上げである。“OTONA”モード!を理解頂ければ幸いだ・・。航空機で使用される高精度な非・膨張/油圧ラインは、純正のゴムホースに比べブレーキペダルの圧倒的で確実なフィールUPを実現する。ガッチリ「手厚い」自動車保険で万全のガードを固めるのもひとつの手段だが、賢明?なホンダ仲間達は“そんな事”にならない様に、事前/事故防止!。「読める・・」制動/性能力のブレーキ・システムを構築する事がなによりだ。回避/可能なハンドリングのサス・システム。更に瞬発力を発揮する「吸/排気」システムで、危険「回避性能」向上を目指す。これもスーパー・ノーマルチューニングの「オーガニック・スタイル」手法だ。そして、ブレーキ系統には
ブレーキ「マスターシリンダーストッパー」を製作した
“もっと、もっと”「細部」にまで手が入る・・。上のフォト:ストラットタワーバーの取り付け部?とは「違う!」。シルバーに仕上げられた部分が緊急制動時に瞬時にかかるマスターシリンダーへの強大なチカラをガッチリ受け止め、ズレ、振動を微動だに出さない、このアヴァンシアの為だけに「たった一つだけ」設計/製作された専用/強力ストッパーだ。そのシルバーカラーの取り付け部の前側にある黒いバー。これがアヴァンシアに純正装備されているフロント・タワーバーだ。何時も私達の「やり方」はコレ・・。純正装備の利点を最大限/活用する。つまり、ゴテ、ゴテ、無駄/無意味に「過剰装備」を重ねない事。メーカーがコストや生産性の観点から出来なかった事を有効的に「さりげなく」盛り込む。そも、そも、
「節約」を忘れず、再使用出来る部位は「フル活用」。
不要な追加装備は重量増大を招き、整備性を落とす、オマケニそんな“やり方”は決まって見た目も「不細工」だからだ。後に紹介すると思うが、フロント側の追加/補強はボンネットを開けた位では見えないボディーの「裏側へ」ガッチリ手を入れる事にした。それが度重なる実走TESTの結果、確実なクルマからの答えだったからだ。『強/弱をつける』。製作コストを有効/活用する為、重要で必要箇所には例を見ないほど予算も割くが、再使用が充分可能な箇所には徹底したコスト削減を大胆に実行する。上/フォト:エグゾーストパイプは熱で錆びているだけ、今後も永年/使用に対応可能と判断のうえ、その「特性」を活用/利用した。将来、再生/不可能なダメージを負う事があったなら、そこだけ「部分製作」す
「仮組み」したチューニングスロットルから「手前・・」。
れば済む話だ。こんな所が「後は知らない式」の、無責任極まりないツルシの量産KITなどとは大きく異なり、それこそ1台、1台、の状況を適正/判断し対応出来る大きなメリットだ。だから、軽率にその場の値段だけでは判断出来ない。この製作中のエグゾースト・システムも、これで最終/完成ではなく、更にシステム・アップが「変幻/自在」に可能なのだ。エンジン「本体」は分解しない。これが今回の作業で決定している内容。静かに、綺麗な空気で、無理無く、そして極めて高効率に「吸/排気」を求める・・。そんなテーマにMLSチューニング・スロットルを「援護射撃」する高効率インテーク・システムを『このクルマ専用』に設計/製作した。それも「下品」で「野蛮」で「これ見よがし」なグォ〜、グォ〜、“唸る”吸
スッキリ、スマートに、「走行風」と「冷気」を求めて・・。
気音が出ない紳士的な「サイレント構造」でだ。その為、吸気レイアウトや、長さ、それにサイズには思いがけない障害が立ちはだかり、手間を要した。上/フォト:アヴァンシアの魅力のひとつにこのエンジンルームがある。V型エンジンを横置きに美しくレイアウトしたそれは、溜息が漏れるほどだ。写真上部には純正装備のタワーバーが見れる。先に述べたとうり、このエンジンルームにダブル付けの後付けタワーバーは似合わないと貴殿も素直に判断出来るだろう。「美しく」そして「さり気なく」そして「高効率」に、そんな「アタリマエ」の目標はセンス有るオーナー・ドライバーとの共同制作からだけ生み出される。予め暖気を施してあったエンジンを軽くブリッピングする。トルクを有効に吸収したエンジンマウントが
フロントタワーバーでなく「アンダーブレイス」製作。
やや前のめり気味にエンジン本体を傾けながら回転をズムーズに上昇させる。純正の吸気システムでは得られない、ウルトラ・スムーズな「吸気」エアーを専用に仕上げたMLSチューニングスロットルまで抵抗無く最速で送り込んで来た。上/フォト:横置きV型エンジンの強大なトルクとFF機構特有の前輪周辺に押し寄せる様々なストレスをシャシー裏面でスッキリ「解決!」。形状や設置箇所、更には強度やサイズまで幾重にも実験の末「より・・シンプル」に仕上げた。ここに到るまでは他の箇所にもTESTケースとして試作暫定ブレイスを仮設置のうえ実走を繰り返し「絞り込んだ」。先でも述べたとうり、純正設置のタワーバーにこのアンダーブレイスが加算される事により、(1+1=3)以上の実質効果を目
リア裏面も「要所」補強。左右形状は効果的に異なる
論んでの事である。つまりエンジンルームはスッキリ(さ、り、げ、な、く、)剛性/補強/効果は裏面補強と合算、“言わずもがな”「必要充分」に仕上げてある。アヴァンシアはワゴンである。国境を跨いで大陸を自在にロングドライヴ可能なのだ。最も国内ではそれは「叶わぬ夢」なのだが、そんな本来の目的を叶えたっぷり「旅行用トランク」も収納出来るリア・スペースを確保する目的から「リア・タワーバー」なる物は製作しなかった。しかしそこには悩ましい問題が立ちはだかる。折角、足回りや「吸/排気」、更にはブレーキまでも機能/向上を図っているのに、ワゴンボディー特有のトランクルームが存在しない事から著しくリア側の剛性不足が確認され、明らかにそのままでは放置できない。私達が目指すのは
左/右のサイズや形状が異なるのは「正しい」証拠。
「スポーツカー」のドライヴフィールを持ち、セダンの「フォーマル性」を損ねず、ワゴンの「実用性能」もフルに発揮出来るそんな「万能」アヴァンシアだ。「時間」や「手間」を惜しんでいては夢は実現出来ない。リア周辺補強でも様々な強化ブレイスをまず試作/組み込み。実走を試みては施術箇所を移し、「最小/有効/箇所」だけに絞込み削除/決定した。試作時の補強をそのまま無神経に残さず採用箇所だけに削減するのは「重量増」を嫌うのと、私達流「美意識」の問題からだ。一般的にはツルシの「市販パーツ」では簡単に左/右を橋渡しするだけの簡易バーを補強KITとして販売している(勿論、アヴァンシア用で入念な仕上げモノは存在しないだろうが・・)。もしくは、補強ブレイスらしく・・。コレでもか!?
その反対側もガッチリ「固めた」。コレが効いて来る。
っと、強固な造作で過剰演出たっぷりの重量級の作りで視覚アピールを重視した両極端。私達は現在進行中のこのアヴァンシアだけにマッチする個体差別「ジャスト・フィット」補強で一見シンプル風にまとめる(・・その裏に隠れた幾多の苦労話や、不採用の廃棄材料などを、あえてこれ見よがしに披露しない事をOTONAの“お洒落”としたい・・)。TESTドライヴに出る事にする。重要な場面だがなにより楽しい至福の時でもある。お逢いしたオーナー・ドライバーにはチャンスをみては(・・もっぱらHONDA談義に没頭してフッと気がついた時は遥かに予定時間をオーバーして大慌てになっている・・)告白しているが、完成間近かのホンダに最終仕上げを施し公道に繰り出すのは「高揚の時・・」と言ってよい。こ
「さりげない」リアビューは「目だたさぬ」苦労の結果。
こまでの順序を追うまでもなく、サスシステムの再生/チューニング。ブレーキシステムのリフレッシュ/チューニングと補強。「吸/排気」システムの純正風仕上げ。ボディー補強の必要箇所/急所攻め徹底仕組み。と、もう理屈どうり手抜き無く進めた「価値あるメニュー」のアヴァンシア・ホンダは言わば『一回り小さい感覚で』クイックに取りまわせる訳だ・・。HONDA車の「素顔」はどれも魅力的だ。だからアレ、コレ、「手を入れずに・・」、『手を入れる・・』。即ち、不要な厚化粧や派手な衣装は寧ろ不釣合い。上品に純正然と仕立てたい、それはどのメーカーとも異なる教育と育ちで完成された車両への「解る・・」オーナー・ドライバーのセンスの表れでもある。そんな折、市内サンプル・ルーム&オフィスのファクシミ
紫外線眩しい車内、空調を効かせ早速ドライヴに。
リーから1枚のプリント用紙を「ピー!」っと言う受信音と共に「吐き出した・・」。◇FAX:今日は・・、富山の**です。あさって*/*(*)曜 PM*:**にアヴァンシアを取りに行きます。車の出来具合楽しみにしております。よろしくお願いします・・◇と。急に思い立ってオーナー・ドライバーが製作途中のホンダを引き取りに来た訳ではない。勿論、事前に余裕を持って来阪日程を調整してあった。回答を便利上FAXで受け取っただけだ。私達モーターライフにホンダを持ち込むオーナー達はまるで事前研修を実施した如く作業期間への余裕と理解を充分以上に示してくれる。「楽しみに・・」進捗状況をコッソリ問い合わせてくる悪戯好きのオーナーは時たまいるが、車両製作や、作業進行を催促された記憶は今だに無
「程よい・・車高と乗り味」サイレント・サウンドで走る。
い。それどころか、そんなプロセス事態を“遊び心”いっぱいに「味わっている」。だから、「どの位進んでますかぁ〜?・・」なんて聞かれると、殆んどの場合、私達は・・『♪まぁ〜だぁ、だぁ、よ〜ぉ・・♪』って、シークレットな回答を返しています。しかし、勘の良いオーナー達は、うん、結構進んでるな〜ぁっと、勝手?に、先読みをしているようです。こんな「言わずもがな」のOTONAの「やり取り」はお解り頂けるとうり、「全てを語らずとも・・十二分に理解した」者どうしならではの「心得た・・」粋な通信スタイルとも言えるのです。それらが常連さんなどではなく、1本の電話から始って、最初に持ち込んだオーナー・ドライバー達がまるで「アタリマエ」顔でそうするものだからコチラが付いて行くのに何時も大変
スロッルと排気を右足で、コーナーはサスを「試す」。
だ。そしてそんな人達の「約束事」は極めて正確だ。車両の完成引取りでもオーナー・ドライバー達の性格/精度は存分に発揮される。そこに例え天候に大きな問題が発生していても電話やファクシミリーで事前に打ち合わせた日時には寸分狂う事も無くモーターライフの市内オフィスには「涼しい・・顔」で到着している。そんな真面目なオーナー・ドライバー達の人格や心構えはご覧のとうり所有するホンダにも色濃く几帳面に「反映」されている。「名人」は何時もオーナー・ドライバーに決まってる。それが新車からの付き合いでも、そうでなくてもだ。だから私達は能書きなど後回しでそのキーを手渡す。余計な説明よりも無言でドライバーズシートにつけばその「感触」は一瞬でオーナ自身に伝達される。シート位
V型エンジンに鞭を入れ特製スロットルを「開ける」。
置、ハンドルポジション、ドアーミラー、ルームミラー、そしてマナーの良いオーナー・ドライバー達は必ず忘れる事なくシートベルトをカチャと装着。そしてそこでもう一度ルームミラーに目をやり自身の顔を映しこみ、笑顔と共に「一息つく・・」。私達の「指定席」はココではパッセンジャーシート、ステアリングはオーナー・ドライバー自身が握る。丁度、心地良い冷風がコクピットを漂いはじめた、軽く「特製」スロットルに右足が指示を送る。ホンダ製V型エンジンは特別な振動やヤンチャなエグゾーストを響かせる事なくトルクフルに発進した。例え長女や奥様がそのホンダをドライヴする時も「何も・・注意事項は・・不要!」。そんな自然な振る舞いも私達の「特製」チューニングスロットルとエグゾーストシステムだ。激寒
眩い日差しと木漏れ日、一息ついて「OKポーズ」
のシーズンも、酷暑の渋滞も“純正以上”に遥かに「ポーカーフェイス」。そんなアタリマエに努力を普通に惜しまないのが私達の唯一の『特性』。アヴァンシアは「中々・・ヤル!」っと言っておこう。その事を知る人が少数派なだけ。右足に少し鞭をくれてやると、1つ上の走行写真の様にV型エンジンが目を覚ましスポーツカー以上の走りを見せる。どうだろう偶然ガレージにアヴァンシアを仕舞い込んである幸せなオーナー・ドライバーは「秘めた・・才能磨きに」腰を上げて見ては。ホンダ車選びで不幸にも「選択の引き出し」にアヴァンシアがランクインされなかった未所有の貴方は高額/評価の2シータスポーツを止め、コレにすれば。「判る者」だけのこんな雑談で一息、オーナ・ドライバーはOSAKAを後にした。
計画と実行70
美しい全くの純正ホイール。そして吸気系の“ソレ”。
そして又逢う「機会」もありそうに見えた、・・なんて「風に・・」。記憶が正しければ計画と実行41はそう終わった筈だ。確かにリピーターとして繰り返しモーターライフシステムズに愛車を持ち込む例は後を絶たない。しかし彼の場合は又違うかもしれない。上のフォト、前回の作業で施した制動系/機能向上のひとつ、スリット入りディスクローターと同時進行で製作された専用ディスクパッドのホワイト(純白)ベースカラーにMLS(ブラック文字)ロゴが眩い純正ホイールから覗く事が出来る一枚だ。描く、アコード像を鮮明な意思で表現。そんなオーナー・ドライバーが居るから私達も“その”「道」を更に深く教えてもらう事になる。まず、「改造」ではなく「改良」主義1本だ。そして私達の言う、・・全て『スーパー・ノーマ
前回の製作で仕上げた特製サスシステム+制動系
ル』・・風は揺るがない。考えて欲しい、こんなSI−Rに貴方は駐車場で偶然遭遇したらどうだろう、まずそのオーナー・ドライバー像を最初に描きたくなるのだろうか。やや車高は低いかな?、そんなベーシックな4drセダンだ。マフラーは勿論ノーマルそのまま。ホイールはもうご覧のとうり(文句なく、上品そのモノ・・)。イヤ、しかし、1つ踏み込んで“その”中を覗くと・・純正ホイールの奥には特製カラーのスペシャル・スプリング、計画的?に純正然としたブラックカラーで仕上げた特製ダンパー、最適サイズで特別製作した非膨張ブレーキホース、ハンドメイド製作のスリット入り特製ローター、専用配合の特製ブレーキ・バッド。どれを取ってもキット品はなく、専用/製作、一品モノばかりだ。不幸にも・・?、いや、幸
「特に変わった様子も・・」と、オーナーが言うエンジン開く。
運にもかもしれない、そんなSI−Rを発見した貴殿ならホイールの中から覗き見た小宇宙・観察だけでその場をもう立ち去る事にするのだろうか。私達なら、肝心?の用件をひとつ後回しにしてでもそのホンダの周囲を一回りして見る事にするだろう。それはその駐車場に巡回中の警備員が頻繁に「不審者」見回りをしていたとしてもだ。述べたとうりマフラーは純正(うぅ〜ん、余計・・怪しい!)。コクピットを失礼ながら少し腰をかがめ覗き込む。そこにはイタリア製の“アノ”ステアリングも、ドイツ製で名高い?“例の”シートも確認出来ず、(くぅぉ〜、更に・・怪しさ・・倍増だ!)・・そんな不審者「癖?(ヘキ)」がある私達を“唸らさせる臭”プン、プン、な白いSIRオーナーはエンジン上部に手を加えようと、再び私達の立
「チューニング」の言葉に酔う?手法とは「異なる」。
ち塞がる『重い門』(実は、簡単に・・少しの風で開くが・・)を叩いてくれた。モーターライフシステムズはヘッド・タイトルに「ホンダ・チューニング」と、偉そうに謳っているが、そも、そも、昔から私達にエンジンチューニングを熱っぽく語り尽くす情熱はそれ程無い。誤解の無い様付加えておくが、「やる気が無い・・」では無い、「面倒だから・・」でも無い。実際は1983年から今日まで、実に数え切れない台数のエンジンを精密/分解、高精度/組み立てしている。そこに対応部品があっても、無くても。とやかく『語らない・・』理由はひとつ、無意味な「高性能化?を追い求めていない事」だ。「どうして?・・」って、言わなくてもHONDAは全部、最初から「シッカリ!、高性能」。ここは「理解」あるご同胞、ご賛同頂ける
無意味な高性能化でなく、「普通」の「適性化」を図る
だろうか・・。ヘッド・チューニングや、エンジン・チューニングと言えば、その昔?は小排気量バイクの「方程式どうり・・」の“ソノ”チューニング手法で、削る、削る、磨く、磨く、周り中、夥しい金属粉の嵐にエンジン工房は見舞われたものだ。その昔でなく、今でも腕自慢の敏腕?職人が血眼で、あらん限りのワザを見せ付けている所も珍しくないかもしれない。凝ったライティングで鏡面仕上げの自慢の部位を誇らしげにWebに掲載されているのを何処かで見た「記憶」もあるような・・。私達は今も昔も素材のHONDAエンジンを無理無くスムーズに回すだけ。無意味な「呪い」や、特別手法の「魔法」など、不要に駆使しない。その時代ごとに考え尽くされたホンダエンジンに「自分流儀」の「旧態然」なる“思い込み”
「複雑」な部分は積極的に徹底/分解。様々な発見あり
を的外れに施す「昔気質?」な信者はさておき、必要箇所へ「適性化」を「必要に応じて」図る。現在、ホンダは、もう「信じられない位の事・・を」生産車でやってきている。つまり昔ながらの「手法」を何時までも信じ切っていては完全に「時代遅れ」。ホンダの「今」を見る事が大切なのだ。貴殿達が「興奮を覚える?」のは、レーシング・エンジンや、高性能チューニング化への「思い込み」から、例えば、ブリッジが折れそうな位にキチ、キチ、にポートを削り上げ、鏡の様に磨いた燃焼室に、丹念に手で擦り合わせたバルブを差し込んで・・という画を描くだろうが、極端な話、F1のエンジンポートは鋳肌もバルブシートも「そのまま・・」だったりする。それだけ供給される部品精度が設計の理想に現在は近付いている
コンプレッション設定/変更、各部/適正/作動/対策。
と言う事だ。だから“余計な所”を勘だより?で削ったり、磨いたりするよりも、設計に忠実に現物を「組み直す事」が重要なのだ。10万キロオーバーを無事に迎える日を目指し、私達はエンジンを作る。それもその間、ウルトラ・スムーズでトラブル・フリーを願って。それだけでは無い、桁が変わる走行距離までの経済性をも「欲張りに」目指しているのだ。どうだろう?、「叶えられて」いくのだろうか。将来、20万キロ、30万キロオーバーは私達の射程範囲。なにも特別ではないのだ。それより問題?は、オーナー・ドライバー自身の耐久性のほうだ。「根気」、「知識」、「理解度」、そしてなにより“本当に”HONDAが好きか?、アコードが好きか?を、自ら・・実践で『試されて・・いるのだ』。エンジンはすこぶる元気に作動していても、オーナーの「心」に作動不良が発生すれば、30万オーバーの「あたりまえ・・のプラン」も怪しくなる。
当然、「ノーマル然」と、さりげなくの、エンジンルーム
将来、完成車を買い物やメンテナンスに大型パーツ&アクセサリー量販店に持ち込んでも、一般整備工場へ持ち込んでも、近隣HONDAディーラーのピットへ持ち込んでも、「何時でも」、「何処でも」、「さり気なく・・」、「純正然」、「ノーマル然」の“隠れ風”装い?。カッチリ閉じられたボンネットフードをコクピット内から操作してキャッチを開放。前方へ回り込む。見慣れた愛車であっても、やや、緊張!の瞬間だ。当たり前だが、右手にかかる「重量感」は“程よい”重みである。これが、腰の軽い?(失礼!)カーボン素材や、FRP製フードでは、話にならない。どうして・・?って、・・今日は、深く説明する気は無いが、「言わずもがな・・」それが、OTONAのルールだろう。証拠に、エンジン・ルーム内を見回してみて
オーナーの運転で、近隣カフェまでテスト・ドライブ。
も、一見、ハイテンションコード以外、純正そのモノ!(特製/デュアル・タワーバーを除いて)。寧ろ、オーナー側に特別な理由があえて存在しないなら、私達は、プラグ・コードでさえ純正を積極的に選択していた筈だ。お便りを頂いた。◇大変ご無沙汰しております。アコードに乗っておりますKです、200*年*月に足回り、*月にエンジンリフレッシュをお願いしておりました。相変わらず そのままアコードに乗ってます。 今年の*月で丸10年、走行距離は9万キロを超えました。アコードはまだまだ元気で 且つ 買い替えようと思う魅力的なクルマもなく、当分の間はこのアコードを乗っていこうと考えております。調子は良いのですが、ただ一点 オートマチックトランスミッションの調子だけはよくありません。(これは前から シフトタイミング等が不自然でした)ディーラーでも様子がおかしいといわれているのですが、だましだまし乗っている状態です。「ATリフレッシュ」というのを拝見いたしまして大変興味を持っております。実は今、・・後略・・◇
オーナー・ドライバー/KさんのH/P
計画と実行71